作業技術に注意
個人用保護具は、安全な作業技術を代用することはできません。したがって、保護具およびパワーツールの取扱説明書、ならびに各国の事故防止規則を遵守する必要があります。
適切な切断防止により、 チェンソーで安全に作業できるようになります。重要な情報はこちらをご覧ください。
07.05.2024
切断防止クラスは0~3に分かれています。
各切断防止は、独自の保護を提供します。
切断防止クラス1は、切断防止クラスの標準です。
STIHLでは様々な切断防止防護服を提供しています。
作業時には、必ず取扱説明書に従って個人用保護具を着用し、サイズ表に注意してください。
どの切断防止クラスが必要かは、使用目的によって異なります。基本的に、切断防止クラス1は、家庭や業務分野のほとんどの用途において非常に優れた保護を提供します。また、切断防止クラス1では、作業中も自由に動くことができます。
切断防止クラスは明確に定義されています。切断防止クラスは0~3の4段階に分かれており、切断防止クラス0は、チェンソー最高速度が毎秒16 m、切断防止クラス1は毎秒20 m、切断防止クラス2は毎秒24 m、切断防止クラス3は毎秒28 mまで保護します。
どの切断防止クラスが最適であるかは、一概には言えません。しかし、快適さと保護を最大限に高めるクラスは 保護クラス1です。この保護クラスの防護服は、林業作業や園芸作業向けのオールラウンダーです。
切断防止クラス1と2では、保護できるチェンソー速度が異なります。切断防止クラス1ではチェンソー速度20 m/sまで保護されますが、切断防止クラス2では24 m/sまで保護できます。保護が強化された分、素材の柔軟性が失われ、動きの自由度は低下します。
切断防止機能を備えたすべての作業服は、 チェンソーが切断防止防護服に接触したら、動作中のチェンソーの動きを抑制または阻止するという基本原則に従っています。
STIHLの切断防止ズボン、ジャケット、シューズには、特殊なハイテク繊維を使用しています。これらの繊維/フィラメントは非常に長く滑らかで、特に耐切創性と耐引裂性に優れており、同じように高強度繊維でできたニット生地の中にバラで入っています。切断防止素材は、切断防止防護服の表地の真下に何層にも重なっています。チェンソーのソーチェンがこの保護材に接触すると、保護材の中にバラで入っている繊維が瞬間的に引き出されます。これらの繊維がソーチェンの駆動スプロケットに巻き付き、一瞬で停止させます。
STIHLの切断防止ブーツには、さらにブレーキ効果のあるインサートが使用されています。チェンソーブーツの切断防止は、舌革を含む前足全体に施されています。インサートによって、緊急時の材料切断を大幅に遅らせることができます。さらに、STIHLの切断防止ブーツには、ソーチェンから効果的に守る鉄製つま先カップが付いています。
STIHLの作業用防護服には、家庭でもプロの現場でも、作業中にユーザーを効果的に保護してくれる様々な機能を備えています。切断防止、フィット感、素材など、STIHL作業用防護服の個々の特徴は、製品に付いているアイコンで見分けることができます。
すべての切断防止機能がすべてのユーザーに同じように適しているわけではありません。より明確にするため、ここではEN ISO 11393(旧 EN 381)に準拠して切断防止防護服を切断防止クラスと切断防止形状に分類しています。どちらの情報もパッケージと製品に記載されています。
切断防止クラス0~3は、標準的な条件下で防護服がどの程度の速度でテストされたかを示しています。このとき、防護服の裏地が完全に損傷していない状態でなければなりません。
STIHLの切断防止防護服は、主にSTIHL専用に開発された素材を使用しており、ヨーロッパで最も権威のある
試験機関SMPまたはKWFでテストされています。
切断防止は何層にも重なっており、通気性があります。ソーチェンが切断防止パッケージに当たると多くの繊維が引きちぎられ、チェンに抵抗を与え、スプロケットをブロックします。その結果チェーンが停止し、怪我のリスクが大幅に減少します。STIHLの切断防止製品は、このマークで識別できます。
切断防止テストは、毎秒最高16メートルのチェン速度で実施されました。
STIHLの切断防止手袋ファンクションプロテクトMSのみがこのクラスとなっています。
標準条件下での試験速度は毎秒20メートルです。
すべての切断防止クラスの中で、切断防止クラス1は保護性能と動きの自由度のどちらも最大限に保たれており、林業作業の標準とされているだけでなく、家庭での使用も推奨されています。
切断防止クラス2と切断防止クラス3は、それぞれ毎秒最高24メートルと28メートルのチェン速度まで保護します。
切断防止クラスが高い防護ズボンは、通常、防止クラス1のズボンに比べてより重く、断熱性が高くなり、素材も硬くなるなど、人間工学的には欠点となります。したがって、より高いクラスは、訓練を受けていないユーザーや、特に危険な状況にあるユーザー(技術支援部隊、消防隊など)に適しています。
クラス1の切断防止ズボンは、通常、切り傷を防ぐ十分な保護を提供してくれます。しかし、100%保護することはできません。切断防止クラスが高くなると、人間工学的な負荷と熱負荷が増加します。
参考情報:事故のほとんどは、ソーチェンが徐々に静止するとき、つまり比較的低速のときに起こるため、切断防止クラスは目安に過ぎません。個々のソーチェンの切れ味、張力、衝撃の角度などの状況は、切断防止クラスを決定するための標準化されたテストでは考慮することができません。
アームガード「プロテクトMS」は、EN ISO 11393(上半身保護のパート6)に従って適切な試験機関でテストされ、PPE規則(EU)2016/425の基本的な健康・安全要件を満たしています。この製品には特定の試験規格がなく、規則の要件をカバーする試験のみが適用されるため、保護シールドは表示されていないません。EN ISO 13688:2013 +A1:2021に従って、将来的にはシールドを含む完全なマークを表示することも可能になります。
作業技術に注意
個人用保護具は、安全な作業技術を代用することはできません。したがって、保護具およびパワーツールの取扱説明書、ならびに各国の事故防止規則を遵守する必要があります。
各切断防止クラスは、独自の用途向けに設計されています。経験則としては以下を参照してください:
STIHLでは、チェンソー作業時に十分な保護を提供するすべての切断防止防護服を提供しています。
チェンソーを使用した作業では、脚が体の中で最も傷つきやすい部分であるため、防護ズボンはあらゆる切断防止機能の基本であると言えます。STIHLの切断防止ズボンには3種類あります。デザインA、デザインB、デザインCは、それぞれどの部分に切断防止ガードが組み込むまれているかが定義されています。
STIHLの切断防止ズボンの各デザインのアイコンは、切断防止ガードがどの部分に組み込まれているかを示しています。
切断防止ズボン デザインA | チャップス デザインB | 切断防止ズボン デザインC |
---|---|---|
EN ISO 11393に準拠したデザインAの切断防止ズボンでは、前下半身と、両足後ろの左側面がそれぞれ5 cm切断防止素材によって保護されています。 例えばデザインAは、徹底した訓練と指導を受けたプロの伐採者が通常の伐採作業を行う場合に使用することを想定してデザインされています。 | EN ISO 11393に準拠したデザインBの切断防止ズボンチャップスでは、 前下半身と、両足後ろの左側面と右側面がそれぞれ5 cm保護されています。チャップはジッパータイプなので作業靴を履いたまま着用でき、時々使用する場合や暖かい気候で使用する場合に適しています。 | EN ISO 11393に準拠したデザインCの切断防止ズボンでは、前下半身以下と、両足後ろが切断防止素材によってカバーされます。 デザインCは、例えばチェンソーを不定期に使用するユーザーや、例外的な状況で使用するユーザーに適しています。 |
STIHLでは、肩、胸、腹部、腕に切断防止素材を使用したジャケットもご用意しています。
これは主に、腹部や胸の高さでチェンソーを操作するときに使用します。森林防護ジャケットには通常、切断防止機能はありませんが、通常の作業用ジャケットとは異なり、発光色の割合が多くなっています。少なくとも全体の30パーセントほどオレンジの発光色が使用されていると、視界が悪い場合でも視認性が向上し、事故の防止に役立ちます。STIHLのオンラインショップからSTIHLの作業用ジャケットをお選びいただけます。
樹木のメンテナンスなどでは、切断防止ジャケットの代わりにアームガードを使用して下腕部を保護することもできます。
STIHLの切断防止ジャケットの各デザインのアイコンは、切断防止素材がどの部分に組み込まれているかを示しています。
切断防止ジャケット デザインA | 切断防止ジャケット デザインB |
---|---|
EN 381およびEN ISO 11393に準拠した 切断防止ジャケットは、胸、腕、首、肩周辺を保護します。 | EN ISO 11393に準拠した切断防止ジャケット デザインB(STIHLジャケット プロテクトMS)は、デザインAと同じ切断防止機能に加えて、さらに腹部を保護します。 |
STIHLのすべての切断防止ブーツには、切断防止パッドに加え、鉄製つま先カップが付いています。STIHLでは、チェンソーブーツとチェンソー作業用ラバーブーツの両方を提供しています。靴の切断防止クラスについて:すべてのSTIHLの切断防止ブーツは、試験室で専門的な耐久テストを受けています 。
さらに、耐滑性、耐突き刺し性、防水性、耐力、耐油性についてもテストが行われます。これらは、製品またはパッケージに記載された文字によって識別できます。
基本要件 / 安全クラス: | 説明 | すでに含まれている追加要件* |
---|---|---|
SB | 保護カップ付き標準靴 | |
S1 | つま先保護カップ、帯電防止加工、耐油性靴底、かかと部の衝撃エネルギー吸収性を備え、かかと部が閉じた標準靴 | A; E; FO |
S1P | S1と同様 + 踏み抜き防止 | A; E; FO; P |
S2 | S1と同様 + 撥水性アッパー素材 | A; E; FO; WRU |
S3 | S2と同様 + 踏み抜き防止、トレッドソール | A; E; FO; WRU; P |
S4 | S2と同様 + 防水加工(殆どはラバーブーツ) | A; E; FO; WR |
S5 | S3と同様 + 防水加工(殆どはラバーブーツ)、トレッドソール | A; E; FO; WR; P |
- | S2と同様 + 耐水性 | |
- | S3と同様 + 耐水性 |
* 個別表示の対象外
追加条件: | 説明 |
---|---|
A | 静電靴 - (静電気の帯電なし)。DIN EN 61340-4-3に準拠した 靴の接触抵抗値 ≥ 105 Ω および < 108 Ω |
C | 導電靴 |
E | かかと部の衝撃エネルギー吸収性 -(関節への負荷を軽減し、事故を回避) |
FO | 耐油性靴底 |
P | 踏み抜き防止ソール |
HRO | 耐熱アウトソール - 接触熱最高300 ℃まで、30分後のインソールの温度上昇 ≥ 22 ℃ |
CI | ソール複合材低温断熱性 - 30分後のインソールの温度低下 ≥ 10 ℃ |
HI | ソール複合材高温断熱性 |
WR | 防水性(縫い目を含む靴全体(メンブレン付き)) |
WRU | シャフト素材の水の浸入および水分吸収 |
M | 中足部保護 |
CR | 耐切創性(手袋クーペテストEN 388参照) - (鋭利な物体の貫通を避ける(上部素材)) |
AN | 足首ガード -(最適なフィット感、滑り止めなし、捻挫を防止) |
SRC | SRA+SRB |
SRA | SLS(ラウレス硫酸ナトリウム水溶液)を使用したセラミックタイル床での耐滑性と滑り止め(ノンスリップ) |
SRB | グリセロールを使用した鉄板床の耐滑性と滑り止め(ノンスリップ) |
チェンソーで作業する場合、、適切な切断防止機能が必要です。チェンソーを使って作業する場合にはEN 388に準拠した耐性のある素材の手袋を着用しなければなりません。
切断防止パッド付き手袋(EN ISO 11393)は、片手で操作できるチェンソーなどにおける切断防止機能をさらに強化します。当社の手袋の切断防止クラスは、切断防止クラス0と切断防止クラス1に分かれています。デザインAの切断防止手袋は、手の甲と指の中間関節まで保護します。デザインBは指も保護しますが、触感や動かしやすさが著しく低下するため、ほとんど使われることはありません。 STIHLの切断防止手袋は、両手袋(タイプ1につき右手用と左手用の両方)を着用した状態でのみ切断防止機能が有効になります。
「KWF Profi」の検査マークは、プロフェッショナルな森林作業における安全基準を満たしている林業機械に付与されます。
「KWF Standard」には、農業や造園業などでの使用に適した試験済みの製品が含まれます。
「KWF Test」のマークは、特定の技術的特徴に関する試験に合格した製品に付与されます。
たとえ「傷」がついていなくても、切断防止製品は常にストレスや汚れにさらされています。防護服を定期的にクリーニングすることを忘れないでください。
STIHLの切断防止防護服のお手入れ方法:
切断防止ブーツについても、長く使うためには同じように特別なお手入れが必要です。
切断防止レザーブーツの場合は、さらに以下にご注意ください: